僕には旅に出る理由なんて何ひとつない
「どんな音楽を聴くんですか」
聞き慣れた質問に、私はなんと返そうか戸惑った。
26年生きてきて何度も繰り返し聞かれた質問だった。
面接に行った。
のどかな民家に古くからの町工場が点在しているような、そんなところにその会社はあった。
会社を辞めた理由や、あなたの長所は？といった感じで面接は淡々と進んだ。
ふと、ひとりの面接官がふむふむ、という顔をしながら私に問いかけた。
「音楽が好きなんですか？ギターをされてたんですね」
履歴書の趣味・特技欄に書かれていた『音楽鑑賞、ギター』という文字に目が止まったのだろう。
特段、音楽において極めているわけではないし、ギターも今では月に2、3度弾くくらいでほとんど部屋のオブジェと化しているが、好きだったことについて聞かれるのは嬉しいし答えやすい。
どうやら、私の中途半端な人間性や特徴のない外見はギターのイメージとあまりマッチしないようだが、面接官はそこに興味を持つのか、新卒で就職活動をしていた時も面接では毎回音楽の話になった。
「どんな音楽を聴くんですか」
眼鏡をかけた優しそうな男性面接官が私に尋ねた。
邦ロックが好きで…と伝えると、うんうん、と相槌をうってくれたが、具体的なバンド名を知りたいようだった。
好きなバンド名をあげたいけれど、マイナーすぎて相手がわからなかった時の、あの一瞬の間が怖い。
ええっと…と少し考え、ふと数日前にくるりの『ハイウェイ』をコピーしたことを思い出した。
「くるりです」
知名度的にはMr.childrenやスピッツと言えばよかったのかもしれないけれど、面接で緊張している私にそんなことまで考える余裕はなかった。
面接官の反応は、ふうん、というような感じだった。
決して「へえ、あっそう」といった冷たいものではなかったが、どうやら知らないようだった。
「まぁ、僕ら聞いてもわからないかなとは思ったんだけどね、、」
人の良さそうなその面接官は、ふふふと笑い、他の面接官つられて笑うので、私もそうですよねぇ、なんて言って笑った。
帰り道、今まで面接で音楽の話をされたのは、面接官たちが『音楽をしていた私』に興味があるからではないことに気づいた。
彼らは私との会話の糸口として、音楽の話をしたのだと思う。
または、その場をちょっと和ませたり、私をリラックスさせるためのツールでしかなかったのだ。
その証拠に、今まで音楽の話で意気投合したことは一度もない。
どこかで聞いたような、『面接官と音楽の話でめっちゃ盛り上がったー！！』という話は、恐らく幻だ。
思えばこんな簡単なことに気づかなかった私も私だが、なんだか少し寂しくなった。
今思うと、あんなに音楽の話ができて朝も昼も夜も音楽のことを考えていられた学生時代の、なんと幸せだったことか。
マイナーなインディーズバンドを愛していたこと。
その愛をひっそりと友達に伝えたこと。
好きなものを好きと言える場所があったこと。
『音楽を好きな私』こそが、一番私らしいと思えたこと。
気づけばもう全部過去だった。
当たり前だった日々は一瞬で過ぎてしまった。
今日のように、過去を懐かしんだり戻りたくなる日が時々ある。
でも、もう戻れない。
愛した過去は振り返ればすぐそこにあるから、泣きべそかきながらもちょっとずつ、私たちは前に進むのだと思う。
そんなことを考えている。
今夜はくるりを聴いて眠ろう。
夏に生きるメンズたちへ
どうやら前に更新してから3ヶ月経っていたようです。継続は力なりのケの字もないことを痛感いたしました。
もはや日記でもなんでもないことを書きます。
連日のうだるような暑さもやわらぎ、やっとクーラーがなくても夜眠れるようになってきましたよね。そこでふと思った…というかずっと思っていたけど言えなかったこと。それが夏の「におい」問題。
38度や39度が続いていたあの頃…。電車で隣に座った男性が汗臭すぎる。すれ違ったとき、汗の臭いが広がりまくる。
仕方ないです、わかります。だってあの暑さの中、湿度の中、汗をかかないわけがない。仕事柄、スーツ着用の方も多いですよね。本当に大変だな…と思ってました。みんなタンクトップに短パンで仕事できたらいいのに…。
におい問題ですが、男性に限らず女性だってうっかりしていたら臭いです。でも臭い率は男性の方が多い気がするんです。(私の感覚なので、いちがいにこうだ！とは言えませんが…。)なかなかに臭い。本気で臭い。臭いを連呼しすぎてゲシュタルト崩壊しそうになってきました。話を戻します。
汗をかくのは仕方ないし、臭いゼロ！も難しい。でも、でもですよ。頑張れば防げます。
例えば柔軟剤を入れてみる。柔軟剤使わないよ！ってご家庭はちらほら聞きます、香りがつくのが嫌だという方もいますね。なので無理に入れろとは言わないのですが…。
あとは、汗をかいたらこまめに拭き取る。タオルでも、汗拭きシートでもいいです。何もしないと、時間が経てば経つほど臭いはキツくなります。
Tシャツなどの下にUN●QLOのエ●リズムを着るのも効果があります。汗を吸い取ってくれるので、Tシャツに汗の臭いが移るのを防いでくれます。
…とまぁ、臭いを防ぐ方法をいくつかご紹介しました。ぜひ実践していただきたいものです。
私の仕事は結構汗をかくのですが、驚くことなかれ、働いてる男性陣はほとんどがいい匂い！
で、ちらちら見てると(ちょっと気持ち悪いですが)みんなこまめに汗を拭いたり、着替えを持ってきたりしています。えらい！！
接客業だから意識しているのかもしれないですが、相手に不快な思いをさせないという配慮は必要ですよね。
というわけで、もはやなぜ日記に日記ではないことを書いているのか分からなくなってきたので終わります。
この夏、汗を流しながら頑張るメンズ達が少しでもいい匂いで過ごせますように…と祈るばかりです。
それではまた3ヶ月後に会いましょう！(誰)
そうだなぁ
いっそバタッと倒れて入院でもしたい
けども、体がかわいそうだし医療費もったいないし
でも入院したら、ちょっとの間は働かんでいいなーとか思ってしまう
結局できないんだけど
昨日
仕事帰り、23時に電車に乗った。夕方から我慢していた頭痛の限界がきていた。なんとか目を閉じたらいつの間にか眠っていて、気づいたら降りる予定の3駅も向こう側にいた。あ、と気づいた時には扉が閉まっていて、仕方なく次の駅で降りた。誰もいない駅で、寒くて震えながら電車を待った。きちんと起きていれば、今頃はもう家に着いていたはずなのに。本当にバカなことをした。
頭痛とともに吐き気もした。そして寒い。誰もいない駅のホームでガタガタ震えた。電車のライトが見えた時ほっとして、遭難して助けが来た時ってこんな気持ちかな、なんて思ってしまった。
吐く？吐かない？吐かないぞ私は。絶対。あ〜気持ち悪い。におい全部、気持ち悪い。
電車で葛藤した。なんとか最寄駅について、改札を出るときも、前のお兄さんの香水の匂いに吐きそうになった。コロッケ屋の壁面に貼ってあったコロッケの写真を見るだけで吐き気がした。自転車に乗り、意識朦朧としながら家まで帰った。着替えて、トイレに行って、とりあえずベッドに倒れこんだ。…動いたら吐く。このときも私は吐く吐かないで迷って、結局吐かないを選択した。死んでも吐かねえぞ！！みたいな。昔から吐きたくないタチなもので、体はさぞ困ったことだろうな…。化粧を落として、一応熱を測って、寝た。熱はなくて、それどころかいつもよりすこしだけ、低くてびっくりした。35.5度の低体温は何にも勝てそうにない。頭痛も、吐き気もものすごかったけど、それよりも体の疲労が勝ってたのか、家に着いた安心か、すぐに眠ってしまった。
朝起きて、吐き気はなくなっていた。頭痛は、すこしする。今日が休みで良かったなあ。お風呂に入りたい。ほんとは、出かける予定だったけどどうしよう。
GWがどうしてもほしい！というわけではないけれど、やっぱりもうすこし休みがほしい。人並みの休暇。旅行は夢の夢だし、実家に帰ることもできない。何のために働いてるんだろう。月に一度は風邪をひいて。毎日、なんとか乗り切って休みが来るのを待ってる。たった1日の休みを。掃除洗濯片付けをしたら半日は終わる。
何のために生きてるんだろうなーって、たまに思うよ。まぁ生きたくない！って思うことはないけど、ゆっくりお布団で眠ったりしたいね。
私は
・飽き性
・潔癖
・どこでも寝られる
・人への興味がなさすぎる
・こだわりがあるようでない
・何も考えていない
・諦めが良すぎる
・食い意地が張っている
・猫が好き
・音楽が好き
・写真が好き
・お酒が好き
・ひとりが好き
・甘いものが好き
・あんまり怒らない
・人と暮らしたいけど、暮らせない
・一度散らかしてから掃除片付けをする
・ごろごろしたいけどごろごろしたくない
・生き急いでしんどい
・言いたいことが全然言えない
・人と話をしたい
・知らない人の人生が知りたい
・
・
・
私は私の人生が知りたい
なぁんてな
◾️
何かになれると思っていたあの頃の、何になろう、ありすぎて困るなぁという感情が今はなくて少し寂しい。でも何よりも寂しいのは、私があの頃何になりたかったか思い出せないことだ。
私のことなのに。私はあの頃から今日まで、何をしてきたんだろう？この一年で増えたのは体重と諦めの思考力だった。…ここ笑うとこ。そうでもないか。
優しいね大人だねってみんな言ってくれるけど、そこまで優しくも大人でもないんだ。私はいろんなことを考えるのをやめて、ぜんぶぜんぶ諦めてしまってるだけなんだよ。
それってずいぶんと寂しいことじゃない？
